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ラグビーを通じて培った力を「社会」に還元したい

卒業生の声

ラグビーを通じて培った力を「社会」に還元したい

玉井 希絵さん

卒業生の声

松高63回生 / 平成23年卒

PROFILE関西学院大学経済学部卒。大学卒業後に中学校英語教諭として働きながら三重女子ラグビーチームPEARLSに入団。その後、民間企業に転職し、日本最高峰の女子ラグビー7人制大会で優勝。2019年には株式会社パソナに入社し、15人制日本代表に選出され、2022年の女子ラグビー国際大会に出場。2023年7月よりイングランドの「Ealing Trailfinders Rugby Club」に移籍。

現在の仕事について教えてください。

イギリスに住み「女子ラグビー選手」として、日本企業に所属しリモートワークをしながら、イギリスの女子ラグビーの最高峰リーグに属するチームとプロ契約を結んでいます。

ラグビーをはじめたきっかけは?

高校3年生でバスケットボール部を引退後、ラグビー部の先生から「女子ラグビーのトライアウト(適性検査)がある」と勧められ、強化指定選手に合格したのがはじまりでした。当時はリオ五輪の競技に7人制ラグビーが採用され、他競技から選手を集めている時期でした。進学した大学には女子ラグビー部はなかったので男子ラグビー部に入り、男子部員125名に女子1人の環境で練習に励みました。

大学卒業後の進路は?

英語教員をしていました。ちょうどその1年目に三重県に女子ラグビーチーム「PEARS」が発足し入団。しかし教員との両立が難しく2年目に退職しました。まだメジャーでない女子ラグビーに専念することは、収入の不安定さから周囲から反対されましたが「今しかできない」と決断。大きなターニングポイントでした。

「PEARLS」時代のエピソードは?

7年間在籍し、その間に日本代表にも選出されました。スポンサー企業で事務をしながら競技に専念していましたが、時短勤務ということもあり重要な業務は任せてもらえず、コピーやシュレッダーを繰り返す毎日で、社会人としての自分の価値を自問するようになりました。そしてアスリートとしてだけでなく、社会人としてのキャリアも身に付けたい、とハイブリッドキャリア※を推進する現在の会社に転職しました。

その後、なぜ海外(イギリス)へ?

2022年に大きな目標だったワールドカップ出場への夢が叶い、もう一つ上の段階へ進みたいと思いました。またイギリスの女子ラグビー界は、医者の仕事と選手を両立したり、産後もママ選手として復帰したり…と女性の活躍をサポートする体制が整っています。それらを肌で感じて学び、日本のラグビー界の女性の活躍に貢献したいという想いもあります。

高校生活はどのように過ごされていましたか?

バスケットボール、ダンス、ラグビーなどの部活動、イギリス研修や商工会議所の地域おこし事業など色々なことに挑戦しました。1つに絞らない「文武両道」の感覚を養えたことは今の私の礎になっています。

「松阪」を外から見た印象は?

「さえぎられた世界」です。まちの大きさや人との距離がほどよく居心地が良いですが、ゆえに居心地の悪い“外”に出ていく勇気がなくなってしまう。外に出なくても幸せに暮らせるのが良くもあり、もったいないとも感じます。

在校生へのメッセージ

色んなことに挑戦してほしいです。私も小学生の時に何げなく始めた英会話が現在の海外生活で役立っています。将来どう活きるかわからないので、高校生の間は何か1つに絞らずに、自分の引き出しをたくさん増やすような行動をしてはどうでしょうか。

※ハイブリッドキャリア…多様な価値観に基づき、場所や組織にとらわれない新しい働き方を目指すもの

本記事に掲載されている情報は、2024年10月時点のものです。現在の情報とは異なる場合がございます。

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